元アンジュルムの和田彩花ちゃんが、「アイドルになってよかったと言いたい」と題した連載をスタートさせました。12月21日に公開された第一回では、「アイドルとフェミニズム」をテーマに、自身の経験を赤裸々に語っています。
15歳でスマイレージとしてデビューしたあやちょ。「日本一スカートの短いアイドルグループ」として活動を始めた当時を振り返り、まだ自我が芽生えていなかった自分の姿を綴ります。しかし大学進学と同時に上京し、新たな経験が始まります。
夜の帰宅時、知らない男性から声をかけられることが日常的に。逃げても追いかけられることもあり、強い恐怖を感じたそうです。そんな中で発見したのが、ジーンズにTシャツという普段着での帰宅でした。声をかけられることが激減し、安心して帰れるようになったといいます。
また美術を学ぶ中で、絵画の中の女性像に自分の姿を重ね合わせます。「ヌードで描かれ、ラインが強調される身体表現、見られることを意識したモデルの姿は、そのままアイドルのブロマイドやグラビアの表現に重なった」と分析。そこから「誰かにとって見やすい、つまり受け身の姿勢で、時にか弱く、または追われるようにしていなければいけなかった」という気付きを得たと語ります。
こうした経験から、あやちょは徐々に自身のスタイルを確立。それまで着ていたピンク色の服を脱ぎ捨て、黒と白を基調としたモダンなファッションへと変貌を遂げました。さらにカメラの前では「上目遣いになる角度を取らず、いつもカメラを睨みつけた」そうです。
この記事に対し、ファンからは10代の頃の輝きを懐かしむ声や、若い女性が夜道で声をかけられる怖さに共感する意見が寄せられています。一方で、アイドル時代の経験を否定しながら、それを新たな表現活動に活かしているのではないかという分析的な見方も。特にアイドル業界への批判については、現役アイドルを応援するファンから常に賛否両論が巻き起こっています。
あやちょは今年、東京都知事選での発言や所属事務所からの独立など、様々なニュースで大きな話題となりました。12月10日にはテレビ番組『上田と女が吠える夜』に出演し、「日常に潜むジェンダーバイアス」について熱い議論を展開しています。アイドル時代から培われた問題意識が、現在”活動家”として力強く発信する原点となっているのかもしれません。今後の連載でどのような視点が展開されるのか、注目が集まりそうですね。